海外旅行をする上で必要なものは、パスポートとビザだけだと思っていませんか?
パスポートを取得・更新し、ビザの申請を行えば、海外旅行の必需品準備は完了!と安心してしまう方がほとんどです。
しかし、観光ビザの申請が不要な国でも、入国するには「ある手続き」が必要な場合があるのをご存知ですか?
今回は、パスポートとビザ以外に必要なETA(電子渡航認証)って何なのか、なぜ必要なのか、どの国に行くときに必要なのかを解説いたします。
そもそもETA(電子渡航認証)って何?

ETA(Electronic Travel Authorization)とは、特定の国々が導入した電子的な渡航許可制度で、空路で渡航する際に事前に取得することが義務付けられています。
渡航者のパスポート情報などを電子的に管理し、審査の上、渡航前に入国を許可するものです。
ETA(電子渡航認証)の目的
- 渡航者の安全確保 ⇒不法入国や犯罪を未然に防ぐ
- 入国審査の効率化 ⇒観光やビジネスの促進
ETA主要な対象国
ETAの主要な対象国は、主にビザ免除が認められている国の渡航者です。
日本、イギリス、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなどの国々です。
これらの国々の渡航者は、短期の観光やビジネス目的で空路を利用する場合、必ずETA申請をしなくてはいけません。
対象者への条件
・犯罪歴がない、または安全上のリスクをもたらさないと判断される方
・有効なパスポートの保持
・滞在日数が6か月以内(カナダの場合)
・オンライン申請時に、正確な個人情報を提供
ETAが必要な理由とは?
- 安全性の向上
ETA導入により、事前に渡航者の情報が確認できるため、不法入国やテロなどのリスクを軽減し、入国管理の強化に繋がります。 - 航空会社の負担軽減
航空会社は、乗客のETA取得状況を確認することで、不法入国者の搭乗を未然に防ぎ、責任を軽減できます。 - テロ対策
ETA導入により、事前に渡航者の情報を確認できるため、テロリストの入国を未然に防ぐ効果が期待できます。
ETAの申請方法とは?

ETA(電子渡航認証)の申請方法は、国や種類によって異なりますが、一般的な手順をご紹介致します。
ETA:一般的な手順
- ETAの公式サイトにアクセス
まず、渡航先の国がETAを導入しているか、どの種類のETAが必要かを確認し、公式サイトにアクセスする。 - 申請資格の確認
ETAの申請資格があるか、パスポートの有効期限、渡航目的などを確認する。 - 申請フォームの入力
パスポート情報、個人情報、渡航情報などを正確に入力する。 - 必要書類のアップロード
パスポートの顔写真ページ、その他の必要書類(顔写真など)をスキャンまたは撮影し、アップロードする。 - 質問への回答
渡航目的、過去の渡航歴、犯罪歴などに関する質問に正直に回答する。 - 申請料金の支払い
クレジットカード、デビットカード、またはその他の支払い方法で、申請料金を支払う。 - 申請内容の確認
入力した情報やアップロードした書類に間違いがないか、再度確認する。 - 申請の完了
申請内容を送信し、申請番号または受付番号を受け取る。 - 審査結果の確認
通常、数時間から数日以内に審査結果が通知されるため、メールまたは公式サイトで確認する。 - ETAの取得
審査に通過した場合、ETAが発行される。
渡航の際は、ETAの確認ページを印刷するか、スマートフォンに保存しておきましょう
申請時の注意点
・公式サイトを利用
ETAの申請は、必ず渡航先の国の公式サイトまたは政府が指定するサイトから行いましょう。
・正確な情報を入力
入力情報に誤りがあると、ETAが発給されない可能性があります
・時間に余裕を持って申請
ETAの審査には時間がかかる場合があるので、渡航予定日の数週間前までに申請しましょう。
・最新情報を確認
ETAの制度は変更されることがあるので、渡航前に必ず最新情報を確認しましょう。
※国やETAの種類によって、上記の手順と異なる場合があります。
※必ず渡航先の国の公式サイトで最新情報を確認し、指示に従って申請してください
申請時に必須書類
ETA(電子渡航認証)の申請に必要な書類は、国や種類によって異なりますが、一般的なものをご紹介致します。
- 有効なパスポート:渡航先の国の入国条件を満たしているパスポートが必要です。
有効期限が十分に残っているか確認しましょう。 - 顔写真:最近撮影されたパスポートサイズの顔写真データが必要です。
- クレジットカードまたはデビットカード:ETA申請料金の支払いに必要です。
場合によって必要な書類
- 渡航情報:渡航先の滞在先住所、航空券情報、渡航目的などの情報が必要となる場合があります。
- その他の書類:渡航先の国やETAの種類によっては、追加の書類が必要となる場合があります。
例えば、過去の渡航歴、犯罪歴に関する情報、家族構成、職業などに関する書類が求められることがあります。
注意点
1.正確な情報
申請書類に不正確な情報が含まれていると、ETAが発給されない可能性があります。
2.最新情報
ETAの制度は変更されることがありますので、渡航前に必ず最新情報を確認しましょう。
3.公式サイト
ETAの申請は、必ず渡航先の国の公式サイトまたは政府が指定するサイトから行ってください。
公式サイト
カナダeTA:http://www.cic.gc.ca/english/visit/eta-facts-ja.asp
アメリカESTA:https://esta.cbp.dhs.gov/
オーストラリアETA:https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/electronic-travel-authority-601
韓国K-ETA:https://www.k-eta.go.kr/portal/apply/index.do?locale=JP
スリランカETA:https://srilanka-eta.jp/
ニュージーランドNZeTA:https://nzeta.immigration.govt.nz/
ヨーロッパETIAS:https://travel-europe.europa.eu/etias_en
ETAの申請に必要な書類は、予告なく変更されることがあります。
必ず渡航先の国の公式サイトで最新情報を確認し、指示に従って申請しましょう。
まとめ
海外旅行をする上で、パスポートとビザだけでなく、ETA(電子渡航認証)が必要な国々があることを知らない方もいらっしゃいます。
せっかく楽しみにしていた海外旅行で、電子渡航認証の申請をするのを忘れて、渡航が出来なかった!ということがないように、事前に電子渡航認証の申請が必要な国なのかどうかをしっかり確認しておくことが重要です。
また、申請が必要な場合は各国の公式サイトより申請手続きが必要です。
申請する際も時間に余裕を持って、誤りがあると電子渡航認証を発行してもらえない場合もありますので、確認しながら正確に申請しましょう。
電子渡航認証は、手続きなど面倒だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、安心して海外旅行するためには必要な手続きです。
海外旅行をする国を決めたら、電子渡航認証が必要かどうかを早めに確認し、楽しい旅にしましょう